現在、子育てに勤しんでいる。
日々の育児で生じる不安や疑問は尽きないが、その多くは忙しさの中に紛れて消え去っていく。
表題の件について、数年後に振り返るつもりで備忘録のつもりで、考えたことと調べたことを記録してみたい。
はじめに
母子手帳にはウンチの色見本のようなものがあり、黄色が標準的な色で、大人のような茶色い「ウンチ色」は健康上の懸念がある色とされている。
あかちゃんのウンチはおとなと比較すると異様に黄色い。
ウンコ色というよりウコン色というのがふさわしいカラーリングだ。
我々子育て世代はこの事実を言われるがままに受け入れて鵜呑みにしてよいのだろうか?
まずは観察したことから推論して仮説を立て、次に文献調査によって賢い専門家の先行研究(そんなものあるのか?)を読む流れとしたい。
藍より出でて藍より青し
大人のウンチはたいてい茶色いが、イカ墨を食べたら真っ黒になる。
言わずもがな、ウンチは食べたものでできている。
しかしながら、特定のいくつかの食べ物を除いて、そのまま色を保持するほうが珍しい。おそらく色素の多くが腸内で分解されたり栄養として吸収されるために、排泄物に痕跡を残せるものは限定されるのだろう。
さて、離乳食を始める前のあかちゃんについては疑いようもなく原材料は母乳とミルクで100%なので、母乳を足がかりに色の源を探ればよさそうだ。
思い返してみると、身近な固形の乳製品はバターもチーズも黄色がかったものが多い。
半固形のヨーグルトは白い。
乳酸発酵で固めると白っぽく、脂質が凝縮すると黄色くなるようだ。
そうするとあかちゃんは乳脂肪分はあまり吸収できず、それが排泄物の色を決めているということだろうか?
ビビる物質ビリルビン
ここまでは憶測を述べた。
ここからは先行研究を調べてみよう。
私「あかちゃん ウンチ 黄色 なぜ」
赤ちゃんの便は、黄色をしていることが多く、この黄色は胆汁色素(ビリルビン)が便中に排出されているためです。
出典:
1ミリもカスってねえ。
え、ミルクの色関係ないの?マジかよ
なんかここ数日バターとかチーズを見るときに感じたまんじりともしないあの気持ちはなんだったの?
ちょっと安心したけど。
胆汁色素とかいうのを体内で追加してたのかよ。
化学物質を追う
さて、ここで気になるのはでは胆汁色素はどうやってできるのか?
みなさんご存知の通り(?)、人間の血はヘモグロビンで赤い。
このヘモグロビンが分解されると色素が化学的に変化して黄色いビリルビンとなるそうな。
ヘム+グロビン=ヘモグロビンで、グロビンのほうが色素だと思い込んでいたが、どうもこれを見るとヘムのほうが色素らしい。
大人の場合はこのビリルビンが(さらになんだかんだあって)ステルコビリンというこれまた別の色素になって茶色いウンチになるらしい。あかちゃんは腸内細菌が未熟なためにこの反応がすすまない。
離乳食を食べたりすることで次第に細菌が育って大人のウンチに近づくようだ。
むすび
大学の生命科学の講義で生物の中での化学物質のフローを情報の伝達としてモデル化する(情報生命科学)みたいな紹介を聞いてからなんとなく生命科学に素人的な興味を持っていたのですが、今回諸々の資料を見ていて懐かしい気もちになりました。
年齢によって腸内での化学的変化が異なるためにウンチの色が違うんですね。
「チーズと同じ色だからだと思うとチーズが食べれなくなっちゃう!」と思っていた自分の無知と愚かさを振り返りながら結びとしたと思います。
参考: