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映画『リバー、流れないでよ』ヨーロッパ企画

前情報はTwitterでチラ見した「2分間のループもの」というだけで、邦画なのか洋画なのかも把握せずに見てきた。

www.europe-kikaku.com

めちゃくちゃ面白いか?と言われれば微妙なラインだが、絶妙な安っぽさがコミカルなテイストにもつながっている。

 

上質なB級という感じ。

 

ハリウッドのSFのような迫力はない。

舞台はどことなく日本の温泉街ならどこでも似たような場所を探せそうで、ロケーションもありふれている。

次第に明かされるループの種も意外性があるわけでもない。

最後に出てくる美術はそんなペラペラなものでいいのか??狙ってる?

 

 

しかし、ベタな設定を重ねつつ、伏線はきちんと拾っていくし、キャラ付けも適度にデフォルメされてわかりやすい。

 

なにより2分という恐ろしく短い時間でループするので(普通「同じ一日を繰り返す」とかだよね)ループのテンポがよく、登場人物たちがループを把握しつつ、適合したり、楽しんでいる様子が笑えてくる。

 

また、ループものでは、時間が反復していることに自覚的なのは主人公を含めた少数というのがよくある設定だと思うが、この作品ではループの中にいる人たちが皆気づいているので

「私の初期位置ここなんで」

「次のターンでまた来てください」

などのメタなセリフが飛び出してくる。

 

劇場でも笑い声が何度も漏れていた。

 

 

限定された舞台で芝居が展開していくので演劇的な雰囲気も感じる。

 

劇場の大スクリーンじゃなくてもよかったかな?いや、でも面白かったからいいか。

 

劇場に何度も通うほどではないがDVD出たら手元に置いておいてもいいかな。

 

配信に入っていたら見たい。

 

映画のチケットが値上げしたので2000円というのでちょっと悩ましいが見ても後悔はしないと思うよ、くらいのおすすめ度。